ニキビに悩む方へ 〜専門医が解説する正しい治療の進め方〜|名古屋市守山区|皮膚科|ふくしま皮膚科・美容皮膚科

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ニキビに悩む方へ 〜専門医が解説する正しい治療の進め方〜

ニキビに悩む方へ 〜専門医が解説する正しい治療の進め方〜|名古屋市守山区|皮膚科|ふくしま皮膚科・美容皮膚科

2025年7月10日

「ニキビが繰り返しできる」「なかなか治らない」「ニキビ跡が気になる」
そんなご相談をよくいただきます。
薬を塗ってもなかなか治らない…ニキビは引いても跡が残ってしまう…そんなお悩み、きっと多くの方が経験されていると思います。
実はニキビは「ただの肌荒れ」ではなく、毛穴と皮脂腺に起こる慢性的な炎症性疾患なんです。放っておくと、色素沈着や凸凹(瘢痕)といった”ニキビ跡”につながることもあるため、できるだけ早く・正しく治療することがとても大切です。

ニキビ治療の第一歩は「保険治療」から

ニキビ治療のスタートは保険診療での基本的な外用薬治療から始まります。
症状や肌質に合わせて以下の薬を使い分けていきます。
①過酸化ベンゾイル(BPO)
毛穴の中のアクネ菌を減らすと同時に、角質を剥がして毛穴の詰まりを改善します。
赤みや乾燥などの刺激症状が出ることがあるため注意が必要ですが、2025年6月にベピオウォッシュゲル®という洗い流すタイプの製剤も発売され、刺激や脱色が軽減されました。
②アダパレン
毛穴の出口の角質を柔らかくして、詰まりを防ぐ薬です。特に白ニキビ・黒ニキビに効果的で、再発予防にも使われます。使い始めは赤みや乾燥が出ることもあるので、保湿と併用しながら少しずつ使うのがオススメです。
③抗菌薬(外用または内服)
赤く腫れたニキビ(赤ニキビ)には、抗菌薬が使われることもあります。ただし、耐性菌の問題もあるため、短期間の使用を基本とします。

ピーリングやレーザーフェイシャルで「ニキビができにくい肌」へ

ニキビの原因のひとつである「毛穴の詰まり」や「脂性肌」を改善することも治療や予防にはとても効果的です。
ケミカルピーリングは、古い角質を取り除いて毛穴の詰まりを防ぎます。肌のターンオーバーが整い、ニキビができにく肌に近づけることができます。当院では、”プロフェッショナルピール”、”レチノールピール”、”ハイドラパール“など、それぞれの肌に適したピーリング治療が可能です。
レーザーフェイシャルは、皮脂の分泌を抑え、毛穴を引き締める効果があります。くすみやざらつきの改善にも繋がり、肌全体のコンディションを整えることができます。

それでも治らない…そんなときは?

しっかり治療しているのにニキビが繰り返しできたり、赤みがずっと残ってしまう。そのような中等度〜重度のニキビに対してはイソトレチノイン(アクネトレント®)という内服薬が有効なケースがあります。
このお薬は保険適応外ですが、
・皮脂の分泌を抑える
・毛穴の詰まりを改善する
・アクネ菌の増殖を抑える
・炎症を抑える
といった、ニキビの主な原因にアプローチできる非常に効果的な治療薬です。
副作用のある薬剤ではありますが、しっかりと医師の管理の元で使用すれば、長年ニキビで悩んでいた方に有効な治療手段となります。

ニキビ跡の治療について

ニキビが治っても残る赤みや色素沈着、肌の凹凸には、それぞれに合った治療があります。
①赤みが残っているタイプ
ニキビの炎症で広がった細かい血管が目立ち、赤みが続いてしまう状態です。この場合には、Vビームが有効です。血液中のヘモグロビンに反応するレーザーで、赤みの原因となっている血管を徐々に減らしていきます。
②炎症後色素沈着
炎症後に茶色っぽく残った跡に対しては、ピコレーザーケミカルピーリングが効果的です。肌のターンオーバーを促しながら色ムラを改善していきます。
③肌の凹凸
ニキビの炎症で肌の奥のコラーゲンが壊れてしまい、凸凹(クレーター)が残る状態です。こうした場合には、ニードルRF(シルファームX)での治療が有効で、肌の奥に刺激を与え、コラーゲンの再生を促して凸凹を改善していきます。

最後に

ニキビ治療は、「できたものを治す」だけではありません。
再発しにくい肌づくりも同じくらい大切です。
当院では、保険治療をベースにしながら、生活習慣のアドバイスも含めてトータルにサポートしています。すべての患者さんに「ニキビに振り回されない肌」を目指して、丁寧な診療を心がけています。
「なかなか治らない」「ニキビ跡をどうにかしたい」
そう感じたら、どうぞお気軽にご相談下さい。

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